シャーロック・ホームズの凱旋(森見登美彦)

まったく仕事ができなくなり引きこもりがちになってしまったシャーロック・ホームズとワトソンが「京都」の街でわちゃわちゃと謎に見舞われ、再生していく物語。「京都」???

まったく予想だにしていなかった設定だった。前情報なく読み始めたので、京都の腐れ大学生が探偵でもする小説家と思ったら全然違った。ワトソンを主人公にしてホームズを描いていくものだなんて思わないよ、だって森見登美彦

第五章のドンデン返しに次ぐドンデン返しのメタ・メタ小説。とてもよくて一気読みしてしまった。

元ネタが分かれば2倍楽しいと思うので、シャーロック・ホームズシリーズを先に読んでもいいかもしれない。時間があれば。

これ連載だったみたいなんだけど、森見さん連載向いていないんじゃないかと思う。だいぶ手直ししたみたいだし。最後まできちっと決まってそこに向かって話を自分のペースで書く方が向いてるんじゃないかなあ。